高級生地が中国で足止めされている日本企業はこの機に底をつく

ここ数年来、廉潔政治の風が盛んになり、中国市場の高級衣料品に対する需要量は明らかに低下し、組み合わせられた高級生地の需要も急転直下し、それによって世界的な在庫が増加し始め、相場は安定し、価格も徐々に下落している。日本本土企業がこれに乗じて大量に購入しているほか、中国市場では機能性織物の需要が明らかに増加しており、日本企業は大きな期待を寄せている。

日本メディアの最近の報道によると、日本のアパレル各社はシルクやカシミヤなどの高級素材で作られた衣料品を低価格で販売し始めた。ファーストリテイリンググループが運営するユニクロは、国内店舗で初めてシルク衣料を販売する。「無印良品」も約10年ぶりにカシミヤ製品の販売を全面再開する。中国では高級生地の需要が一時的に停止し、日本の行商人の購入も容易になるとともに、経済改善も日本の消費者の高級製品への需要を高めている。

それによると、ユニクロ全国約850店舗で婦人シャツなど18種類のシルクウエアの販売を開始した。通気性と手触りの良いシルク製品は日本では1万円（632元）程度が多い。安定した仕入れができるため、ユニクロは中心価格を3990円に設定した。今秋冬には約160万点の販売が期待されており、前年同期比で10倍以上の販売増が期待されている。「無印良品」は、カシミヤ製品を全店で販売する。主力商品であるカシミヤ100%の婦人セーターは7980円で、前年比倍増の12億円の売り上げを目指す。また、ユニクロも4年ぶりに全店でカシミヤ100%衣料の販売を再開する。価格は昨年より3～4割低く、カシミヤ関連衣料の販売目標は約590万枚。

なぜ不況の中、消費者は高級な服装の需要はこのように高まっている。実際、日本のアパレル各社が高級材料の製品を増やしたのは、原料調達がより容易になったからだ。代表的なカシミヤを例にとると、先ごろ、最大の輸出国である中国の現地需要が増加し、価格が急騰したため、日本の輸入が減少した。中国からの輸入は2004年の797万件から2010年の173万件に減少した。中国に進出した日本アパレルチェーンの責任者は「昨年から中国は節約に励み、高価格帯の生地衣料消費は天井に触れている」と話した。業界関係者は「世界的に在庫が増え始め、相場も安定している」と話している。

東レ、東洋紡、三菱レイヤンを代表とする複数の日本紡績大手は、例外なく中国市場に大きな期待を寄せている。長期以来、日本の紡績企業は明らかに中国の消費者が急速に機能性製品に対する需要を解放していることを感じて、そのため力の差異化、機能性革新製品の開発と普及、特に上下流の産業チェーン、サプライチェーンに対する有効な管理統合はその生存の礎となっている。

三菱レイヤンを例にとると、2013年、下着用繊維材料は中国で30%前後の高度成長を維持した。それに比べて、日本国内の成長率は緩やかだが、先端製品の日本での成長性は高く、多くの企業が研究開発に多大な労力を費やしている。聞くところによると、現在、ポリエステルと三酢酸繊維の混紡、シルクと三酢酸繊維の混紡後の生地は、いずれも多くの中日成衣メーカーとブランドの採用を得て、特にシルクと三酢酸繊維の混紡製品は中国市場で非常に人気がある。

現在、世界の機能性生地市場の売上高は年間500億ドルで、将来の機能性織物市場の売上高は毎年増加し、国内の機能性織物の需要も500億元以上になるという。機能性生地の市場応用状況について言えば、海外に比べて、中国の機能性織物市場はまだ大きく開拓の余地があり、消費者の需要が絶えず細分化され、人々が仕事、生活などの異なる環境の下で、差別化機能性生地を選ぶことをより崇拝する時、中国の機能性生地の研究と発展はまた絶えず上昇する傾向を呈するだろう。