タイ、来年の輸出伸び率は鈍化

　タイの泰華農民研究センターの報告によると、2010年11月のタイの輸出総額は176億999万ドルで、前月比15.7%増から28.5%に加速した。当月の金輸出の216%増の支持要因を除いても、タイの輸出増加は各方面の予測より優れている。

11月のタイ輸入は前月比13.5%増から35.3%に加速し、貿易黒字は前月の23億2200万ドルから4億8000万ドルに減少した。

タイの輸出と輸入は2010年前の11カ月間でそれぞれ29.2%と39.3%増加し、貿易黒字118.75億ドル。タイ商務省は、2010年通年のタイ輸出は26～28%の伸びが期待できるが、2011年の輸出目標は10%と予想している。

タイ華農民研究センターは、2010年11月の輸出資料が各方面の予想を上回っていることから、タイの輸出は当初の予測よりも成長する傾向にあるとみている。世界経済の減速やバーツ為替レートの急速な上昇などのマイナス要因に悩まされているにもかかわらず。タイの経営者が危機を克服する能力が予想より強いことを示しており、この調整対応能力が向上すれば、タイの経営者の長期生産と競争能力を高める重要なステップになるだろう。

海外経済に対して、世界の消費大国である米国経済は強い回復シグナルを示し、タイの輸出に好兆候をもたらすだけでなく、ドルが堅調に推移していることを有利に支持する要因となり、バーツのドル相場が上昇を続けなくなり、タイの輸出業者の負担を軽減するのに役立つ。

世界第2位の経済体とタイ第1位の輸出市場である中国にとって、その経済は依然として大幅な成長傾向にある。もし中国経済が深刻な過熱をせず、政府が厳しい規制措置を実施しなければならないならば、中国は依然としてこの地域の経済エンジンになることが期待できる。

しかし、研究センターは2011年の輸出成長予測を6-10%の水準に維持し、2010年の予想より27.0%増加するのが遅く、2010年の比較基数が高いことに由来している。2011年の輸出は基数効果で減速成長するが、輸出総額は初めて2000億ドルを突破する見込みだ。

同時に、輸出は2012年に多くの主要産業の投資拡大に伴い良好な伸びを示す可能性がある。輸出の伸び率が2011年の平均成長率より優れている主な輸出製品は、自動車と部品、電子電気機器、石化、天然ゴム、ゴム製品、冷凍エビ、水産物缶詰、加工などである。

注目すべきもう1つの焦点は、タイの輸出構造が調整され始め、特に電子産業から自動車産業への転換に重点を置いていることで、タイ政府と商売を営むこの傾向の変化に対応する準備をしなければならない。投資、競争、技術改造、人的資源開発、および各方面の管理システムとツールを含めて、タイの輸出業が長期的な持続的な成長を実現できるようにしなければならない。